BABY BABY

 

僕が19歳の時に知り合ったお姉さんが「分かり合えないことを前提としてどれだけ許しあえるかが重要なんだ」って言ってた。

19歳の僕にとって22歳のお姉さんの言葉はなんだか一つの真理のような気がして僕はこの3.4年間そうやって生きてきたように思える。

そのせいか僕は今まで言っても伝わらないことは言わないタイプだった。

分からない言葉はわかったフリをしてやり過ごしていた。

そのおかげで誰かを嫌ったり嫌われたりすることは少なかったと思うけど、なんとなくずっと自分は寂しい人間だと思っていた。

だから、せめて分かり合えないことだけを分かり合える人が恋人になってくれればいいと思っていた。

 

でも最近思うんです。

大事なのは分かり合えないから許し合うんじゃなくて、わかり合うことを許しあわなきゃいけないんだって。

 

人と人が分かり合う困難についてはブログを始めたばかりの頃に書いた。

今でも考えは変わらなくて、たまには一切を諦める時だってある。

でも、僕たちが誰かと完全に分かり合うための魔法みたいなものは何処にもなくて、誠実に向き合う以外の方法はないんだ。

自分の弱さも全部見せて分からないことは分からないって正直に言う。

それを許し合う事が出来れば言葉なんていつしかいらなくなるんじゃないかって思うようになった。

 

完全には見えないけど、それでもできるだけ解り合うには、正直でいるしかないんじゃないの。
って小山田咲子さんも言ってたし。

 

誰かを好きになって付き合うのって、分かり合うためのたくさんの時間を消費することなんだ。

その過程は最高に楽しくていつしか忘れてしまうカップルもたくさんいると思うんだけど、僕は忘れたくないって思った。

 

昨日は彼女と季節外れの花火を見にいった。

帰り際に僕はこの子を抱きしめようと思った。

そしたらこの子は抱きしめてって僕に言った。

とても驚いた。

同じことを考えていたんだ。

僕とあの子が同じ感情で抱きしめたいと思ったかどうかは分からないけど、この子を抱きしめたいと思う感情にはもう言葉なんていらないって思った。

そうやって一つ一つ言葉の束縛を壊していければいいなあ。

 

話は変わるけど僕はあんまりアクティブな方じゃないから普段遊ぶ場所は地下鉄で行ける場所しかない。

だから僕が連れていってあげられる場所は地下鉄で30分圏内の場所しかなくて、情けなくなる。

でも来月、再来月はあの子が東京に連れていってくれるらしい。

両方とも僕がすごく行きたかった場所でとても嬉しい。

 

I can show you the world だなぁ。