憂、燦々

 

今日は本当は大学の研究室に行くつもりだった。

でも土曜日だから研究室は空いてなかった。

4年生になっても土曜日は大学に入れないってことも知らないなんて自分に嫌気がさす。

することもなくなったので近くの喫茶店に入ってこの文章を書いている。

 

最近はすっかり夏の匂いが薄まってきて、気候的にも周りのテンション的にも秋が近づいているなと感じる。

あと2週間もしないうちに最後の夏休みも終わってしまう。

この時期になると日本中の大学4年生の共通の憂鬱は卒論になる。

夏休みにある程度卒論を進めるのが正しい夏休みの過ごし方なんだろうけど正しく過ごしている人なんてほんの一部だろう。

例に漏れず僕のゼミも夏休み中にある程度進めて新学期が始まったら実験に取り掛かることになっている。

当然僕はなにもしていない。

 

僕は理系だからゼミ活動じゃなくて研究って言うんだけど。

やりたいことがあって研究室に入って、入ったばかりの頃は研究が本当に楽しかった。

たくさんの論文を読んで自分の研究のアイデアに結びつけて教授に相談するのが面白かった。

でも今では研究が本当に億劫だ。

理系的な考え方やルールを学んで行くうちにどんどん自分のやりたかったこととかけ離れて行って今では少しも面白いと感じなくなってしまった。

初めて自分のやりたいことと自分のやらなきゃいけないことが一致したのに、今ではやらなきゃいけないことだけが残ってしまった。

よく言う理想と現実のギャップってやつだと思う。

 

僕があの時考えていたアイデアは机上の空論どころか理系の世界では研究の土俵にもたっていなくて、このままあの時のアイデアは死んでしまうのかなって考えるととても虚しくなる。

 

やらなきゃいけないことがあるんだからこんなどうしようもないこと言ってないで手を動かさなきゃって思うんだけど、それも行き詰まっている。

イデア勝負で行くつもりだったから今まで真面目に勉強してこなかったツケが回ってきて身動きが取れない。

なんで研究室の同期は習ってもいないプログラミング言語を使えるのか、なんで何十万円もする複雑な装置を使いこなせるのか、とても不思議だったけどそれは今までの勉強の積み重ねがあるからだって気づいた。

 

とここまで書いてみてこれも言ってもどうしようもないってことに気づいて、やっぱり手を動かさなきゃって思った。

とりあえず来週はできるだけたくさん研究室に行こう。

1から全部始めよう。

 

昨日幸せなことがあったぶん、きっと憂鬱に敏感になり過ぎてしまっているんだと思う。

来週から頑張るぞって決意するために1000文字も書いた情けない自分と今日はたくさん向き合おう。

こんなしょうもない憂鬱も忘れたくないから文章にして公開します。

 

すごく関係ないけど今日9月9日はエルレガーデンにとって重要な日らしいです。

『No.13』という曲に9月9日という歌詞が出てくるそうな。

僕は『金星』という曲が好きです。

 

最後に笑うのは正直な奴だけだ
出し抜いて 立ち回って
手に入れたものはみんな
すぐに消えた

ねぇ この夜が終わる頃 僕らも消えていく
そう思えば 僕にとって 大事なことなんて
いくつもないと思うんだ

 

ELLEGARDEN『金星』