『新興宗教オモイデ教』『美丘』
昨日は一日中暇だったから日記を書いたり本を読んだりした。
大槻ケンヂの『新興宗教オモイデ教』と石田衣良の『美丘』を一気読みした。
『新興宗教オモイデ教』は文句なしに面白かった。
大槻ケンヂの本で有名なのは『グミ•チョコレート•パイン』だと思う。
バンドや映画に対する愛や女の子に対する憧れがすごい熱量で書かれていてドロドロの液体がキラキラ光っているような素晴らしい小説だった。
文章が堅苦しくなくてライトノベルみたいな感覚で読めてしまうからとてもオススメです。
今回読んだ『新興宗教オモイデ教』も大槻ケンヂの趣味や性癖をそのままストーリーにしたような小説だからやっぱり文書全体に勢いがあって読んでて体が熱くなるような感じがした。
でもちゃんと起伏や起承転結があって最後にはすごく切ない気持ちになる。
小説としての完成度も高いと思った。
新興宗教って単語を聞くと嫌悪感を覚える人も一定数いると思う。
気持ちは分かるけど、僕は新興宗教とか結構面白くて好きです。
オカルトチックな面が目立つけど以外と組織として合理的に運営していたり、教祖と呼ばれる人が持つスキルとか興味深いところがたくさんある。
まあ自分の周りの人が宗教にハマったら辛いけど。
宗教についてはちょっとした僕なりの考えみたいなものがあっていずれ書くかも。
『新興宗教オモイデ教』を読み終わった後にまだ時間があったから『美丘』を読み始めた。
面白い小説を読み終わるとランナーズハイみたいな感じで早く次の小説を読みたくなってしまう。
『美丘』は大したことなかった。
ヒロインが病気で死んでしまう系のラブストーリーなんだけど、あんまり面白くなかったし、あんまり悲しくもなかった。
僕の悪い癖でヒロインに恋できないと小説に入り込むことができない。
あんまりヒロインのことを可愛いって思えなかったから少し冷めた気持ちで読んでしまったのかも。
でもたまにグッとくる表現があった。
若さというのは不思議なもので、何が起きてもストレートに欲望に結びついてしまうのだ。
いい映画を観た。きみを抱きたくなる。いい音楽をきいた。やっぱりだきたくなる。あの夜のように切なくてたまらないことがある。それでも、僕たちは抱き合いたくなったのだ。
これは物語の終盤の主人公の地の文なんだけど、ここに書いてある通りこの小説はセックスばかりしている。
人によっては「君たちセックスばかりしててはいけないよ」って思う人もいるけど僕は別にしたいだけすればいいよって思うタイプだから、この文章はなんとなくしっくりきた。
たしかにな、不思議だな、でも分かるなって思った。
石田衣良の小説は先日『下北サンデーズ』読んで面白かったから期待して読んだんだけどそういえばそっちもヒロインはあんまり可愛いと思わなかったなー。
僕が小説に出てくるヒロインで最近可愛いって思ったのは、
大槻ケンヂの『グミ•チョコレート•パイン』
山崎ナオコーラの『ニキの屈辱』
とかかな。まだたくさんありそうだけど思い出せない。
そんな感じで一日中本を読んでいた。
夏休みだから外にでて遊ばなきゃって思うけど、夏が終わった時に思い出しそうな1日になったからまあよしとする。
明日から1週間は夏のイベントを詰め込みまくったから楽しみだ。
とりあえずバイト行ってきます。